香港からS2000スピードメーター改造依頼きた話

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サブメアドに英語のメールが来ていた。サブメールは通知OFFにしていたので数日経っていた。google翻訳の結果はこうだ。

こんにちは私は180km以上を表示するためにs2000 ap1.5 04クラスタを変換したいです
あなたを助けられる?
感謝

場所香港

マジか。よくわからんけど。想像するにAP1-130のスピードメーター改造依頼かなと。しかしどこからサブメアドにたどり着いたのかな?まあよい。

S2000のスピードメーターを海外仕様に改造するネタをブログやYouTubeにアップしていたので、国内からは問い合わせがあり、改造をいくつか請け負ったが、香港か…

国内であれば発送は着払い。工賃は銀行振込かPayPayで受け取れる。

しかし相手が海外となるとハードルは高い。発送は海外発送となる。着払いは出来ない。そして工賃は海外送金か? 多分相手はそこまで考えていないw

とりあえずメールでやりとりを開始。そしてwechat使える?と聞いてきた。wechatは入れたくない。おそらくwechatで連絡先を交換し、wechat payでお金を払うという考えと察した。調べると、wechat payを日本で使う場合、銀行口座と紐付いた認証がないと使えないらしい。wechat payには中国の銀行口座しか紐付け出来ないため、日本でwechat payが使えるのは中国人だけなのだった。つまり、私がwechat payで受け取っても使えるところがない…だめだ。

その後、LINE使ってる?と聞かれたのでLINE招待をした。やはりメールよりLINEの方がやりとりが早い。英語はわからないからチャットにしてね。と伝えた。

そして話は進み依頼主の状況がわかった。AP1初期型をAP1-130仕様に改造を進めているとの事。そこでAP1-130のメーターを中古で買ったが走行距離が表示されず、タコメーターもスピードも動作しない。症状からスピードメーターのEEPROMのデータが壊れたのが原因と考えたようだ。そこでEEPROMのデータを書いて欲しいという事らしい。

私は昨年、走行距離が表示されないから直して欲しいという依頼を受け、現物を確認したらEEPROMは問題なく、修理できず基盤交換した案件があった。基盤単体は入手出来ないため手持ちのスピードメーターから提供した…

その経験から修理依頼はあまり受けたくないのだ。修理できないリスクを説明(もちろんgoogle翻訳の英語)したが、伝わらなかったのか、お金は払う。メーター送れば良い?みたいな…必死かな?

とにかく見てもらいたいようなので、工賃を提示し、依頼主のOKがでた。住所を教えて香港からスピードメーターがやってくるのであった。ちなみに香港からはDHL。送料約8000円かかったとのこと。高いな。

発送から2日後、こちらに到着。仕事で週末しか作業できないことを伝えた。そして週末、早速電源を入れてみる。

オレンジの拡散フィルムが外されているのは置いておいて、確かに走行距離が表示されない。分解してEEPROMを剥がしてデータを読み出そうと作業に入る。

そこで気がついた。EEPROM、人間による半田付けの痕跡が。そして、パターンが切れてるような…

丁寧にEEPROMを剥がしてみると、やはりランドが剥がれていた。これが故障の原因だな。

剥がしたEEPROMをAP2のスピードメーターに乗せて動かしてみた。データは壊れていないようだが、何故かmph固定で外気温が摂氏表示。そんな国あるか?? 見たことないデータだ。AP1のデータをAP2で動かしているから変なのか?

さて依頼の内容を整理

  • スピードメーター修理
  • フルスケールメーター化
  • 走行距離を0km
  • 各種動作テスト

走行距離は0kmには出来ない。最小にしても30km程度になってしまうので、1000km以下にはできると伝えた。あとはテスト。車速パルスのジグはあるが、他はテストできない。

UK仕様のAP1-130のデータを使って走行距離を最小にしてデータ作成しEEPROMに書き込む。そして半田付けして切れたパターンを修復。

修理完了。依頼主に報告するとすかさずタコメーターは?と…

仕方なく自分のS2000をジグにする。

AP1初期型にAP1-130またはAP2のスピードメーターを取り付けるための変換ハーネスを使うことに。興味本位で買ったハーネスがここで役立つとは…

まさか人のために自分の車をバラすことになるとは。

しっかり表示できた。このハーネスちゃんと使えるんだなw

タコメーター、燃料計、水温計、オールクリア!

依頼主に報告し、工賃の支払いを依頼、発送先を聞いた。

さて、工賃の受け取りについてだ。おそらく香港でPayPayは使えないと思うのでだめだ。銀行を使った送金をお願いするのもハードルが高いと思われる。

そこでpaypalまたはtransferwiseを提案した。

paypalは私がeBayで使っている。世界的にも有名、海外送金のパイオニア? アカウントを持っていればpaypalのアプリやpaypalのページから支払いが可能。受け取る側もアカウントが必要。

transferwiseは銀行口座への海外送金を低価格で行ってくれる。アカウントは必要ない。しかし日本の銀行名と口座番号を教えるのかな?それでちゃんと送金できるの?

依頼主はpaypalを選択。しかしアカウントを持っていないため、友人に依頼するとのこと。支払いを待っている間、海外発送で必要となるインボイスの作成を開始。前職で同僚や先輩がDHLの発送でインボイスを作っているのは見ていたが、自分で書くのは初めて。発送にはJPのEMSを使う。おそらく一番安い。船便のほうが安いが、空輸でもそこまで高くない。

支払いの連絡がpaypalと依頼主から来た。あと30分で郵便局が営業終了してしまう。急いでインボイスを印刷し、郵便局に駆け込んだ。EMSの伝票に発送先を英語で記載。香港までの送料は2700円であった。

3日後、到着の連絡が入った。その翌日、取り付けして動作OKの連絡が入った。

今回の出来事で海外発送と海外からの送金受け取りというスキルを手に入れた。

そして英語のスキルが不要になる日は近いと感じた。今回google翻訳でなんとかなったしね。

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