S2000 ブレーキオーバーホール

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S2000を所有して約3年。やっとサーキットに持って行こうかと。

新品のスポーツブレーキパッドを取り付けるので、キャリパーのピストンを押し戻す必要があります。キャリパーのピストンの状態が分からないのに戻すのはフルード漏れの可能性があり抵抗がある。ここは思い切ってオーバーホールする事にします。

最低限必要となるシールやダストブーツがセットになったシールキットを調達。

フロント:01463-S2A-010
リア:01473-S2A-010

分解してピストンが腐食していたら追加発注する事にします。

まず簡単なフロントキャリパーをオーバーホールします。

キャリパーを固定しているボルトを外し、バンジョーボルトを外します。

ブレーキフルードが滴り続けるので、ボルトとナット、シールテープでなんとか溜めました。

コンプレッサーに繋いだエアブローガンをキャリパーに差し込み、エアー圧でピストンを押し出します。当て木をしていますが、別に飛んでくる訳じゃないのでウエスだけで問題ないです。

外したピストンの汚れを落としてサビなどを確認します。中性洗剤で洗いました。

残念、メッキがハゲて凹んでいます。シールの幅くらいの凹みが出来ているので再使用不可です…

逆側のキャリパーは凹みがなく再使用可能でした。フロントのシールキットは01463-S2A-010です。グリスは3つ付いてくる。透明のシリコングリスがシール用、ピンクのラバーグリスがダストブーツ用、オレンジがスライドピン用。

ダストブーツとピストンシールが取り付ける溝の錆を落とします。楊枝と錆落としコンパウンドで擦りました。適当w

シリンダー内の鯖も軽くサンポールで落としました。良いか悪いか知らんけどw

透明のグリスをピストンシールに塗りたくり、キャリパーの溝にシールをはめます。

次にダストブーツの内側にピンクのラバーグリスを塗りたくり、キャリパーにダストブーツをはめます。少し手こずりますがなんとかなります。

ダストブーツの一部をピストンに引っ掛けてエアブローガンで裏からエアーを入れて上手いことダストブーツをピストンに被せます。これはハマるまで頑張るしかない。

次はスライドピンの掃除です。スライドピンは引っ張れば抜けます。ピンのグリスを拭き取り、何度かピンを差し込みグリスを拭き取る作業を繰り返し汚れたグリスをなるべく取り除きます。ある程度グリスが取れたら、スライドピンにオレンジのグリスを塗りたくり、ダストブーツの内側にもオレンジのグリスを塗ります。

ダストブーツを組み付け、スライドピンを差し込み、ダストブーツのエア抜きしつつ押し込んではめます。

ブレーキパッドを取り付けます。フロントは2年以上前に買ってあったENDLESSのMX72。

キャリパーを取り付け、バンジョーボルトのガスケットを交換し、ブレーキホースを取り付けます。フロント片側が概ね終わって1日目終了。

純正のピストンを買おうと思ったのですが、廃盤で部品番号が変更になたようで値段も上がっている。調べていく中で社外互換品を発見。安いこちらを買った。

R3が純正で5Aが互換品のピストン。

1週間経過し、2日目作業開始。こちらも組み上げて車体に取り付け、エア抜きをしてフロント完了。

リアの作業に移ります。

ブレーキホースのフルード留めにCクランプとビニールテープを使いました。これバッチリでした。

リアブレーキはサイドブレーキの機構があるため色々厄介です。まずサアドブレーキのワイヤーが外せなくて手こずりました。キャリパーに付いているバネを気合いで外すか、キャリパーのワイヤー固定部を外せば外れる。

ピストンはピストン回しSSTで左回転。電動ドリルのトルクでは回らなかったのでラチェットで。回し切ったら最後はフロント同様エア圧で抜きます。

次にスナップリングを外すのですが、スナップリングの角度がおかしく、スプリングコンプレッサーのSSTを入れたらスナップリングがつまめない方向を向いています。仕方なくマイナスドライバーとスナップリングプライヤーで少しづつ回しました。スナップリングプライヤーはアストロの90度ロングを購入。

スナップリングはバネのテンションがかかっているためSSTのスプリングコンプレッサーが必要です。

しかし持っていないのでキャリパーピストン戻しとソケットを使ってなんとかしました。かなり難儀した…

後でわかったのですが、ここのバネの力はそれほど強くないので、無理矢理スナップリングプライヤーだけで外せます…

そして次の難題。黒い部品をどうやって外すのか分からないw

事前情報ではロングプライヤーでグリグリする。なんだ?グリグリって…

ロングプライヤーを持っていないのでラジオペンチで頑張るが取れない。ていうかどこを摘んで良いのか分からない。上の写真の摘み方が正しいようです。外側は傷がついても問題ない模様。なんとか外せた。

次にピンを摘んで救出。この部品がサイドブレーキのワイヤーからの入力を油圧に変換するようです。

そしてサイドブレーキの回転部を引き抜き外します。ここは軸受けのベアリング構造になっていてグリスがたっぷり。キャリパーを水洗いしたのだけど、ここの水分ちゃんと抜け切らない気がする…

リアはピストンシール、ダストブーツ、サイドブレーキの軸のシール、Oリング、ゴムパッキン、スライドピンダストブーツ、ブレーキホースの金属パッキンとグリス3点盛りと豪華だ。

ピストンシールは透明なグリス。他のグリスは図の色の通り。基本的に分解と逆の手順で組めば良い。

スナップリングはピストン戻しは使わずにメガネレンチをテコの要領でバネを縮めて入れた。スナップリングのお尻が浮いてくるのでマイナスドライバーで抑えた。まあ、手が3本あれば楽勝だ…

ピストンシールを組み付け、ダストブーツを根気よく入れ込む。そしてフロント同様にエア圧を使ってピストンにダストブーツを被せる。

被せたらピストンシールにハマるように押し込み、SSTで右に回してピストンを入れる。

ブレーキパッドはACRE 700C。800Cの印象が良かったので。

片側で日が暮れてしまったので、逆側は翌日に持ち越した。

なんやかんやトータル3日使った。大変だったからもうやりたくないけど、CL7も18年落ちだからやらないとな…

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